第2回支援者間交流会―まるごと支援の必要性を学ぶ― 開催報告(2025/2/26実施)
2025.3.10

第2回支援者交流会

総合的な課題を整理する視点を持つ
「まるごと支援の必要性を学ぶ」

 

日時:2025年2月26日(水)14:00~16:00

場所:ひらつか市民活動センター 会議室AB

参加者:平塚市内の介護事業所・包括支援センター・相談機関、ボランティアグループ支援事業所(高齢、障がい、子ども等)、

    NPO団体、地域の福祉関係者等 計40名

講師:(一社)全国手をつなぐ育成会連合会 常務理事 又村あおい 氏

主催:ひらつか市民活動センター/平塚市社会福祉協議会

 

2024年6月に第1回支援者交流会を実施し、今回は第2回目の開催となりました。

本人・世帯の属性に関わらず、どんな複雑な問題でもまるごと受け止め、多機関と連携して支援していく必要性と方法を一緒に考える交流会を企画開催しました。

 

1.第1部 講義 

「まるごと支援の必要性を学ぶ」~地域共生社会ってなに?~     

 又村 あおい 氏   (一社)全国手をつなぐ育成会連合会 常務理事

 

<講義内容>

①実際にあった事例から

②地域共生社会とは?

③住民主体の地域活動組織

④「我が身丸ごと」とは?

⑤コーディネート・広域支援について

⑥総合的な相互支援体制って?

⑦地域共生社会の方向性について

 

実際にこれまでに起こった事例を挙げながら、7つのテーマに沿ってお話してくださいました。

 

1つのケースに潜んでいる問題は1つではなく、複合的な課題が存在し、

それらがお互いに絡み合っている状態であること。

 

その課題解決の為には多角的な視点と支援が必要ですが、

まず根底には”地域共生社会”という概念が存在することが大切であること。

 

さまざまな生活上の課題を「他人事」ではなく「我が事」として受け止めるとともに、

これまでの「縦割り」的な福祉政策から脱却して「丸ごと」の支援を展開していく取組みが必要不可欠になること。

 

そして地域共生社会の考え方では、コーディネーターや協議体が高齢介護分野以外の地域課題へ対応することも必要になるということ。

 

支援者する人、支援される人という関係性だけではなく、支援される人は別の領域では支援する人にもなり得るということ。

 

非常に様々な要素を含む盛りだくさんな内容の講義でしたが、又村さんの軽快なトークリズムと実際の事例を交えて分かりやすく伝えてくださいました。

 

 

 

2.第2部 グループワーク

5人程度のグループになり、ワークシートを活用しながらグループ内で話し合い、共有しました。

テーマ:「あなたが出会った“どうしよう”と思ったケース」

ワークシートに実際に”どうしよう”と思ったケースを記入し、その後グループメンバーに発表しました。

複合的な問題を抱えたケースが多く、一つの解決方法では対応しきれない、総合的な現状の把握と多角的な視点が必要とされるケースが多々ありました。

 

 

 

3.閉会後交流タイム

グループワークで発表をした後、閉会後も名刺を交換したり、それぞれの活動についてを紹介しあったりと、交流が進んでいました。

普段の活動や仕事の場では出会う機会の少ない他機関ですが、まさに多機関の交流の場となりました。

 

今回講師としてお話してくださった又村さん、たくさんの貴重なお話をありがとうございました。

そしてご参加いただきました皆様、グループワークでのご協力と発表をありがとうございました。

今回参加して下さった方々にアンケートのご回答をいただきました。

以下アンケート結果になります。どうぞご覧ください。

 

4.アンケート結果   (参加者数40名 回答者数23名:回答率57.5%)

1 あなたの所属分野は何ですか。            

  • 障がい者分野 9
  • 高齢者分野 8
  • 子ども分野 4
  • その他 2

2 相談業務に携わって何年になりますか。

  • 1年未満 2
  • 1年以上3年未満 5 3年以上5年未満   1
  • 5年以上10年未満 2
  • 10年以上 7
  • 相談業務はしていない 6

 

3 本日の講義はいかがでしたか。

  • 大変良かった 14
  • 良かった 9

4 本日の講義は今後の業務に活かせますか

  • 非常に活かせると思う 9
  • 活かせると思う 13
  • 活かせないとおもう 1

 

5 今回の研修を受講して、新たに学んだこと、気付いたことを教えてください。

(原文まま、アンケート一部を抜粋)

・8050の前の段階の6030までに支援して見通しを立てることの大切さを学んだ。

・様々な機関、企業と連携していくことで地域課題を解決していきたい

・福祉や障害の観点から考えていると、支援者と受け手という形に固執してしまい、受け手の自立や生きがいについて考えることを怠ってしまうと感じさせられました。

・地域共生を考えていかなければいけない時だと気づかせていただきました支援をする時に、自分達だけで抱え込まずに連携していくことが、支援者・支援される方にとってもいいと思いました。

・視野が広くなり、それと同時に上手く高齢化&障害者が半数になる世の中に向け、自身の専門性を活かしていけるか考えました。

 

 

以上、アンケート内容です。回答のご協力と貴重なご意見ご感想を寄せていただき、ありがとうございました。

第1回・第2回支援者交流会の開催でたくさんの方にご参加いただき大変好評につき、第3回目の実施を現在計画中です。

次回の開催も決まり次第お知らせいたしますので是非ご参加ください♪

 

2025.3.10 記