令和4年度市民活動応援講座「会議が楽しくなる!グラフィックファシリテーション講座」開催報告(12/4・12/24・1/28実施)
2023.2.17
「グラフィックファシリテーション」とは、対話を”見える化”することで、場を活性化させ、議論を深め、共感や相互理解を促す技術のことを言います。
講師には地域づくりの講師として全国でご活躍中の宮崎道名さんをお迎えしました。
【第1回】2022年12月4日(日)
ファシリテーションの基本「聞くコミュニケーション」
参加者:市民活動団体:3団体4名 個人:2名 スタッフ:2名 計8名
第1回目は、座学でファシリテーションについて学びました。
ファシリテーション(Facilitation:円滑にする、促進)の基本は「受け取る姿勢」。
相手の話に耳を傾け、相手に働きかけることで場が活性化します。コミュニケーションが促進されることで、新しいアイディアが生まれたり、生産性が上がるようになります。
ファシリテーションのコツは、
・相手との信頼関係を築く
・5W1Hを含めて、より具体的な質問にする
・相手を追い詰めない
・答えを聞く事だけを目的としない
・「あなたをもっと知りたい」という気持ちを真ん中に置く
だそうです。
最後は2人1組でインタビューゲーム(相手を知る)を行いました。
ルールは、質問者と回答者に分かれ、
・会話や雑談にしない
・相手が話したいことをより深く掘り下げる
・履歴書にしない
この3つに気をつけながら15分間話し続けるだけです。
最初は「15分も!?」という反応でしたが徐々に話が進み、時折笑い声が聞こえたりと楽しそうな雰囲気でした。
「初対面だから不安だったけど少しずつ距離を縮めていけた」
「こんな一面あるのは初めて知った」
など様々な感想が出ました。
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【第2回】2022年12月24日(土)
グラフィックファシリテーション実習
参加者:市民活動団体:2団体3名 スタッフ:2名 計5名
前回の内容をおさらいした後、実習に向けて
・グラフィックファシリテーションの効果
・グラフィックファシリテーション上達のポイント
などを教えていただきました。
★紙の貼り方
短く切った養生テープで模造紙を留めます。
★ペンの使い方
8色セットの水性マーカーを使いました。
メインの文章…青・緑・茶・紫
強調・装飾…赤・黄・オレンジ
太字のペン先の面や角を使い分け、線や文字、記号を書く練習をしました。
次にアイコンを描く練習をしました。
「うれしい」「びっくり」「学校」「情報」など、様々なお題をイラストで簡単に表しました。
😊😲←このような絵文字を参考にすると描きやすいです。
宮崎さんが読み上げる「ファシリテーショングラフィックの10か条」を模造紙に書いていきました。言ったことをそのまま書く必要はなく、要約したり強調したり、いかに発言者の言葉を活かしながら簡潔にまとめられるか、悩みながら書き上げていました。
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【第3回】2023年1月28日(土)
会議を運営してみる「ファシリテーションローテーション」
参加者:市民活動団体:1団体2名 個人:3名 スタッフ:2名 計7名
前回から日が開いてしまったこともあり、今回の講座は参加者の近況報告から始まりました。
座学では実際をに会議を運営するにあたって、様々な意見やアイデアを効果的にまとめる(情報集約)技術を学びました。
実践として、「どんなまちに住みたい?」をテーマに会議を行いました。
進行役の「ファシリテーター」と出た意見を模造紙に記入していく「ライター」を5分ずつ体験しながら会議を進め、5分経ったらそれぞれの良かった点を出し合いました。
全3回の講義を通して、参加者の皆様からは
・会議の雰囲気作りなど、大変参考になりました。
・講義と実践のバランスがちょうどよく、楽しく勉強ができました。
・アットホームな感じが話しやすくてよかったです。
・実際の会議では、人の意見を聞いて要約して文字にする難しさは体験しないと身につかないのではと思います。今日の講座を活かすような会議を目指したい。
などの感想をいただきました。
受講生は20代の大学生から70代という幅広い世代でしたが、自己紹介や近況報告などアイスブレイクの時間がたくさんあったことで打ち解けるのも早く、笑いの絶えない講座となりました。
誰もが自由に発言できる場の雰囲気や、「ファシリテーションの基本はコミュニケーション」ということが体感できたことと思います。
参加された皆様にはこの講座で学んだことを今後の活動に活かしていただければと思いました。
2023.2.16 記