【休眠預金】居場所の包括連携によるモデル地域づくり(締切2021/3/8)
2021.2.20
NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ
近年、コミュニティの弱体化によって地域の支え合い力が低下し(無縁化)、子どもや子育て世帯、高齢者の孤立等が進んでいます。
かつ、課題が複合化・複雑化しており、属性別・課題別に設計されている従来の制度・政策では対処しきれない事態も生まれています。
それゆえ、予防的取組みへの注目度が高まっていますが、課題が顕在化する前の取組みは、本人の自覚、他者による発見・気づきの両面から、容易ではないことも広く認識されるに至っています。
そうした中、2020年には地域の居場所の「つながりつづける力」が発揮され、注目もされました。コロナ禍にもかかわらず、活動の形態を変えてまで、人とのつながりを維持しようとする各種の取組みは、地域の居場所が無縁社会に抗うものであることを、社会的に明らかにしました。
こうした地域の居場所が生まれ、育ち、横につながっていけば、地縁・血縁の希薄化を補っていけるだけでなく(いわば「豊かな無縁社会」の創造)、地域の居場所と行政の連携によって従来の制度・政策の限界を克服することも可能です。地域の居場所の民・民連携、行政との官・民連携で、フォーマル・インフォーマル両面から地域を面的にカバーし、人々がこぼれにくい地域と社会を創造していこうとする方向性です。
ただ、課題も多い。地域の居場所はまだまだ個々の力量差や地域差が大きく、また個性豊かな地域の居場所の中には民・民の横連携が苦手というところもあります。官・民連携についても、双方がお互いの役割を尊重しきれないことからくるコミュニケーションギャップや相互不信、予算制約、地域の理解を得られないことからくる地域や住民代表者からの反発等々が生じうるし、また実際生じています。
こうした課題を乗り越えるため、むすびえでは、休眠預金活用事業を通じ、地域の居場所の包括的な連携を促進し、他の地域のモデルになるような取り組みを、資金面、非資金面で応援し、一緒にその実現を目指します。むすびえは、全国に草の根活動として広がるこども食堂を支援する団体として2018年12月に設立された設立間もない団体ですが、実行団体の皆さんと一緒にチャレンジし、社会構造の変化(システムチェンジ)へのリーダーシップを発揮していきたいと思っています。
課題は多く、険しい山道になります。登頂の手柄は他の人のものになるかもしれません。それでもこの山を登る社会的意義があり、それが時代の要請だと受け止めてくれ、一緒に山を登ろうと考えてくれる、そんな意欲のある実行団体の応募をお待ちしています。
■公募事業概要
以下、2つの要件をともに満たす事業が対象になります。
・こども食堂運営団体、およびこども食堂を軸に、分野やテーマに限定されることなく居場所の包括連携を通じて地域(コミュニティ)づくりを行う事業
・実行団体が活動するエリア(地域)での取り組みが他地域に波及するための自律的かつ持続的な仕組みづくりに資する事業
■助成期間 2021年5月から2024年3月まで(原則として複数年度、2021年度から2023年度までの3カ年)
■1実行団体あたりの助成額 最大3,000万円(3カ年)
■応募締切 3月8日(月)
■公募説明会 2021年2月22日(月)18:30〜19:30、2021年2月26日(金)12:00〜13:00